作品紹介・あらすじ
コーヒーの香りでふと思い出す学生時代。今は亡き、慕っていた先輩から届いた葉書には謎めいたアルファベットの羅列があった。小さな謎を見つめれば、大切な事が見えてくる。北村薫からの7つの挑戦。
感想・レビュー (3件)
¥100-90-72 2024/12/15
バラエティに富んだ謎解き7編。 特に、暗号判明後にほろ甘い切なさを残した『遠い唇』、俳句に隠された思いに胸が熱くなった『しりとり』、突飛な発想やパロディにくっすり笑えた『解釈』が印象的。 各話趣異なるものの、それぞれの物語が醸し出す雰囲気が良く、装丁も好み。
北村薫「遠い唇」読了 7つの短編集 遠い唇 しりとり パトラッシュ 解釈 続・二銭銅貨 ゴースト ビスケット 今回はテーマが「謎解き」 北村薫さんが得意とする 日常に潜む謎。 特にパトラッシュなどは 普段生活しててありえるような謎だったりして 一瞬ぞくりとさせられる (女性視点でのお話だったけど) 続・二銭銅貨はご存じ江戸川乱歩の代表作 二銭銅貨の続編があったらというお話。 素晴らしい出来だった。 うん、一読の価値あり。 あと北村薫さんの作品は 読み終わると少しだけ切なくなる。 特にタイトルにもなっている遠い唇。 切なすぎる。 全部面白かったなあ。 ちなみに北村薫ファンならわかると思うけど、 ゴーストは八月の六日間の主人公の 心を描いた作品で、 ビスケットは冬のオペラの巫弓彦がでてきます。

