ヘヴン

ヘヴン

川上未映子
講談社 (2012年5月1日発売)
ISBN:9784062772464
本棚登録:74

作品紹介・あらすじ

2022年「ブッカー国際賞」最終候補作! かつて見たことのない世界が待ち受ける。 芸術選奨文部科学大臣新人賞・紫式部文学賞 ダブル受賞 <わたしたちは仲間です>--十四歳のある日、同級生からの苛めに耐える<僕>は、差出人不明の手紙を受け取る。苛められる者同士が育んだ密やかで無垢な関係はしかし、奇妙に変容していく。葛藤の末に選んだ世界で、僕が見たものとは。善悪や強弱といった価値観の根源を問い、...

感想・レビュー (4件)

結構壮絶で話が気になるし読みやすいし一気に読み終えてしまいました。中学生の主人公の内面の描写や葛藤やら冷静に分析できているところ、何故いじめられてるのかの本質、残酷なのにそれが当たり前ともなっている世の中、いじめに深い意味などないところなど、じゃあなんなの?それで良いの?と結局分からなく内容。最後に希望が見えるけど、親友と別れるし切ない内容だった。

ネタバレを読む

読んでて辛い描写が多いけれど体温を感じる小説。

苛めを主題にした考えさせる作品。

すごい昔に読んだ最初の2冊の印象(ぬるりとした、ひらがな、方言)とは違っていた。斜視で世界で苛められてずっと動かずに受け身主人公が人と関わっていく。同じく苛められているコジマ、イジメグループの百瀬、この二人がメインだけど、2人とも強い信念があって、そして絶対に交わらない。