ザ・ロイヤルファミリー

ザ・ロイヤルファミリー

早見和真
新潮社
ISBN:9784103361527
本棚登録:66

作品紹介・あらすじ

継承される血と野望。届かなかった夢のためーー子は、親をこえられるのか? 成り上がった男が最後に求めたのは、馬主としての栄光。だが絶対王者が、望みを打ち砕く。誰もが言った。もう無理だ、と。しかし、夢は血とともに子へ継承される。馬主として、あの親の子として。誇りを力に変えるため。諦めることは、もう忘れたーー。圧倒的なリアリティと驚異のリーダビリティ。誰もが待ち望んだエンタメ巨編、誕生。

感想・レビュー (4件)

読み応えある作品。最初の馬主「山王耕造」の死で物語が終わったかと思った。しかし、次の馬主「耕一」まで描かれた意味が最後まで読み理解出来た。馬主の苦悩、継承の難しさ、それを取り巻く家族関係が良く描かれている。競馬の奥深さ、面白さがわかり、詳しくなる。

表紙の絵。 良くあるロイヤルファミリーの家族写真のイメージだけど、何か違和感。 それが読み進む内に解明されて、その痛快さよ❗️

競馬を軸とした二世代の物語。父と子の話。親の存在、親を超えることについて、競馬に関わる様々な関係者の視点から描かれていた。馬主という存在に対しての印象も変わったし、人は見える部分だけじゃないよなぁとも考えさせられた。思った以上におもしろく感動した本。読んでよかった。欲を言えば最後の活躍も読みたかったなぁ。