ゆりかごに聞く

ゆりかごに聞く

まさきとしか
幻冬舎 (2019年4月1日発売)
ISBN:9784344034600
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作品紹介・あらすじ

新聞社で働く柳宝子は、虐待を理由に、娘を元夫に奪われていた。ある日、21年前に死んだはずの父親が変死体で発見され…。遺留品には猟奇的殺人事件の大量の記事の切り抜きと娘に宛てた一通の手紙。「これからも見守っている」。宝子は父の秘密を追うことになるが、やがてそれは家族の知られざる過去につながる。一方、事件を追う刑事の黄川田は、自分の娘が妻の不貞の子ではないかと疑っていた。

感想・レビュー (2件)

自分の出生の秘密が最近起きた殺人事件にかかわっているのではないか…と新聞記者の主人公が調べていく作品で、どう繋がってくるんだろう…?とドキドキしながら読みました。面白かったです。最後は意外なところから…でした。 主人公の子供に対する想いに悩むところが苦しくて…でも共感してしまう自分もいて…。 警察の男性の子供を愛せない、気持ち悪いと思う感情は嫌悪したのに、主人公が、部屋に子供を置いて外にでてしまう気持ちには共感してしまうのって自分勝手な感情だなと思ったり。 あと登場人物同士の会話がなんとなく成り立っていないような、ギクシャクした会話の感じとかリアルだなぁと感じました。

今まで考えてもみたことがなかった自分の出生などにも疑問を生じさせるような。 読み終わった後にそんな気分になった。

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