作品紹介・あらすじ
炎上、不謹慎狩り、不倫叩き、ハラスメント…
世の中に渦巻く「許せない」感情の暴走は、
脳の構造が引き起こしていた!
人の脳は、裏切り者や社会のルールから外れた人など、わかりやすい攻撃対象を見つけ、
罰することに快感を覚えるようにできています。
この快楽にはまってしまうと、簡単には抜け出せなくなり、罰する対象を常に探し求め、
決して人を許せないようになってしまいます。
著者は、この状態を正義に...
感想・レビュー (2件)
ガンコは脳の前頭前野の萎縮によるものとの事。
人に裏切られたと感じ、怒りを感じたため読んだ本。 脳科学の視点から、許せないと感じる現象へのアプローチがされていて面白かった。許せないと感じるのは、前頭前野が大きく関連していて、25-30歳に成熟するそう。前頭前野が相手の考えなどを想像したり、受け入れたりする分野であるようだ。老化と共に容易に萎縮してしまうが、衰えさせないためにも日頃からメタ認知(自分を客観視)することが大切だという。そのためには、日々の生活に自分を振り返る余裕、余白を作ることが大事なので、社会人になった時に怒りっぽくなってしまったら、振り返りたい。 また、他人を糾弾することは、人間にとって快楽でドーパミンがドバドバ分泌される。だから、怒ってる人は怒りよりも気持ちがいいんだと知れた。 関係ないけど、自分の所属を意識することで行動やテストのスコアが変化するというのは面白い統計結果だった。