作品紹介・あらすじ
ギャラリストの和楽は、仕事先で強烈に引きつけられる一連の絵に出逢う。作者の情報を得られないまま焦がれること二ヵ月、邂逅の瞬間は突然訪れた。彼ー足往群は配送の仕事のかたわら、誰に見せるあてもない絵を描き続けていた。群を手元に引き取って自由に描かせ、才能を世に広める手助けがしたいと願う和楽だが、不審がられ受け入れてもらえない。そんな群に和楽は、対価を払ってみるかと取引を持ちかけ…?
感想・レビュー (1件)
#アンティミア #一穂ミチ 2019年8月発行 積み本 一穂ミチ先生の五感を刺激する文章は好きです。 若い頃は時間というのは、蛇口をひねればあふれる水みたいにふんだんで、使っても使っても残量はたっぷりあると錯覚していた。 ほんと、そう!ある年齢になってはたと時間に限りがあると気が付くの。 この本は新人画家とギャラリストのお話。 仕事と私情の線引に悩む年上受けが印象的でした。仕事に対してとても真摯だから『推しと恋愛は別物』というスタンスが歯がゆい。でもそこが彼の良さ。 年下攻めは自由人でちょっとムカついたりも。友人の伊織さんの方が優良物件に見えました(笑) ※アンティミテ フランス語で「親密」「仲が良い」という意味