作品紹介・あらすじ
長峰重樹の娘、絵摩の死体が荒川の下流で発見される。犯人を告げる一本の密告電話が長峰の元に入った。それを聞いた長峰は半信半疑のまま、娘の復讐に動き出す。遺族の復讐と少年犯罪をテーマにした問題作。
感想・レビュー (4件)
タイトルそのもの。まさに『さまよう刃』。目には目を歯には歯を、とはいうけれど。 人間的に生きることは、必ずしも理性的に生きることではないのだな。 私達が人間として最も恐れるものは、絶望なのかもしれない。
読み始めた時、事件の内容が余りにも悲惨で読むのが嫌になっていたけど、読み進めるうちにいろいろ考えさせられる作品だと分かって来た。 未成年者の犯罪について、少年法の不備欠陥について、いろいろ考えさせられる。被害者の父親の気持ちは充分理解出来る。結末は何かやるせない気持ちになるが、最後の刑事達の会話でホッとする。
わかる!気持ち
