工場

工場

小山田 浩子
新潮社 (2018年8月29日発売)
ISBN:9784101205427
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作品紹介・あらすじ

大河が南北を隔てる巨大工場は、ひとつの街に匹敵する規模をもち、環境に順応した固有動物さえ生息する。ここで牛山佳子は書類廃棄に励み、佳子の兄は雑多な書類に赤字を施し、古笛青年は屋上緑化に相応しいコケを探す。しかし、精励するほどに謎はきざす。この仕事はなぜ必要なのか……。緻密に描き出される職場に、夢想のような日常が浮かぶ表題作ほか 2 作。新潮新人賞、織田作之助賞受賞。

感想・レビュー (3件)

表題作の『工場』の他、『ディスカス忌』『いこぼれの虫』が収録されています。 奇妙な読後感でした。。。(゜o゜) 『工場』の物語は約150ページですが、改行がほとんどなかったので、読むのに時間がかかりました(笑)

『新潮文庫の100冊』対象本で手に取りました。 町全体が工場の中で「正社員・契約社員・派遣社員」のそれぞれの立場の人々を描いた奇妙な物語です。 中々に不思議な文章・雰囲気でしたが、何故か心に残る内容でもありました。

工場が全体の街、奇妙な空間