作品紹介・あらすじ
親友が、シリアルキラーになった
フリーライターの世良未散のもとに「女子中学生墜落死事件」の執筆依頼が入った。エロやお笑い記事を書きながら、いずれは社会派のルポをと願っていた未散には願ってもない仕事だ。
転落死した15歳の少女・清水萌香は、死亡時スマートフォンを所持しておらず、「あたしは一一七人に殺された」という遺書を残していた。周囲の人間の、萌香に対する評価もさまざまだ。深まる謎に翻弄されつ...
感想・レビュー (2件)
グロ描写が苦手の為敬遠していた作家さんだが今回意を決して初読み。 フリーライターとシリアルキラーとなったかつての親友を中心に展開するサスペンス。 取材を通して事件の真相にたどり着く過程が読み応え抜群。未散と福子の行く末も気になり途方もない吸引力。
すごく面白かったです。 櫛木さんの作品が好きでいくつか読んだのですが、グロテスクな描写も多いなか、社会問題とかも盛り込まれていてすごく引き込まれます。 今回は学習性無力感ががテーマのように感じました。 殺人犯だけれど頭が良くて、しかも福子の境遇を知ったら最後は捕まって欲しくないなと思っていました。 なので、終わり方がとても良かったです。

