作品紹介・あらすじ
むかし、むかし。あるところにーー海辺の町や山奥の集落で、口から耳へと語り継がれてきた「民話」。
東北で50年ものあいだ、一軒一軒その戸を叩きながら「民話」を乞うてきた民話採訪者が聞いたのは民話とともに語られた「民の歴史」、抜き差しならない状況から生まれた「物語の群れ」だった。
1934年生まれの著者が幼少期に経験した戦争。山と積まれた本が炎に包まれ灰となり、大事にしてきた教科書に黒々と墨を塗る。...
感想・レビュー (1件)
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 物語の源流を求めるように、「子どもの頃聞いた昔話があったら聞かせてください」とただそれだけのために訪いをつづけた。 切ったら血がふきでるような語り、、、まさに生きるためのかたり。聞きても語り手も、生きるために、暮らすために民話が存在した。 今の自分の「おはなし」とやらが生活の装飾品に思えてしまう。 書く上でも、語る上でも腹の底に響くやうな重厚な本だった。 東京子ども図書館のステレオタイプの活動とは全く違う、昔話への対峙の仕方、捉え方だった。 またいつか、再読すべき本
