作品紹介・あらすじ
郊外の団地の小学校を舞台に、自由で民主的な教育を目指す試みがあった。しかし、ひとりの少年が抱いた違和感の正体は何なのか。「班競争」「代表児童委員会」「林間学校」、逃げ場のない息苦しさが少年を追いつめる。30年の時を経て矛盾と欺瞞の真実を問う渾身のドキュメンタリー。(講談社文庫)
本書は、目を逸らさずにすべてを白日の下に晒さねばならない、とする迫力ある記憶の書でもある。(解説、桐野夏生)郊外の団...
感想・レビュー (1件)
対象となっている小学校はもちろん、地名や施設も知っているところばかりで、その点興味深く読むことができた。それにしても自分より10歳年下の、と言うことはほぼ同年代の子供達がこのような環境にさらされたと言う事実に驚いた。そして筆者のように違和感を感じ、反抗の意思を示したと言うことにも。自分がこのような環境に置かれても意識の低い私は何も気づかず教師の指導を何の疑問も持たずに受け入れていたとではと思う。そういう種類の子供と見受けられた女子が身体で拒否反応を示していた、という事実があったことには驚かされたが。 片山先生が後に関西に転出したのは、何か事情があるのか(影響力が強すぎたので飛ばされた?)知りたいと思う。30年後に滝山を訪れた筆者に、更に現在の滝山を訪れてみてほしいとも思った。