雨上がり月霞む夜

雨上がり月霞む夜

西條 奈加
中央公論新社
ISBN:9784122071384
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作品紹介・あらすじ

堂島で紙油問屋を営んでいた上田秋成は大火によって焼け出され、幼馴染の雨月が結ぶ香具波志庵に転がりこんだ。がさつだが情に篤い秋成と、死者や妖しと交流する力を持つ雨月。二人は言葉を話す兎「遊戯」との出会いをきっかけに、不可思議な出来事の数々に巻き込まれることにーー。 掛け軸から飛び出す金鯉、哀しい恋物語に、罪の果てに鬼になった男まで。二人と一匹がたどり着く、優しく切ない真実とは。 直木賞作家が...

感想・レビュー (1件)

雨月物語をもとに描いた作品らしいけど、肝心の雨月物語をしらない。途中から雨月の存在が怪しくなってきて、秋成との関係がわかってからの最後の展開にドキドキした。雨月は秋成の心の1部。不思議な物語は、人が人を思う気持ちが生んだ妖かしなのかな。