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幻庵 上中下 再読 囲碁の話を見かけると 読んでみたい と思うようになったのは 幻庵 がきっかけ 江戸時代にゲームを生業にして 生活してい集団が いたこと..驚きだった 囲碁の大きい集団(家)が4つ ( 本因坊家 井上家 安井家 林家 ) 自分のイメージでは.. 大国(幕府)と ギリギリ同盟を結んでいる 4つの小国(家) ※幕府のトップが囲碁好き 戦略好き だったのでリスペクトがあった 4つの家は 囲碁が強いのは勿論だけれど 囲碁の家 を存続させるのが 大切な使命 家元は一人だけなので 実力の無い者は 実子でも当主になれない (他の家に勝てないと意味がない) ※家元の目標は名人を出すこと 名人は4つの家の上に君臨する 名人碁所になれる 家元は他の家との対戦も 負けない為に色々工夫する 対戦しないとか 時期をずらすとか ..政治的駆け引き ※碁は 戦闘力=局地戦に強い 力が強い 戦略=筋 形 があり 華々しく局地戦で勝っても 最後は負けている事もある 最後 勝ち を手に入れる為の 智が ヨミ で 大局観が 優れているということ このヨミは 頭の良さとは 別物 強さは碁才の有無が大きい ヨミ=直感 みたいなもの..かな? ヨミだけでは勝てない 筋(戦略)=筋・形を どれだけ憶えているか も必要 両方揃って強い 大国(幕府)との関係を考えながら 小国(家)同士 対戦もしていく その中で 素晴らしい激突 も生まれる ※江戸時代260年で 誕生した名人は8人 30年に1人現れる位 この中で囲碁が 一番発展したのは 文化文政時代(町人文化が盛んな時) 最も激しい戦いを繰り広げた 江戸後期 江戸時代が終わる頃 幕府が壊れ.. 新しい国(明治政府)になったことで 4つの家との関係も変わり.. 消えていく.. 囲碁をする人達は残り.. 戦争時代を通り過ぎ.. 家元の名前は 本因坊だけ 受け継がれ..令和の今も続いている 本因坊戦 この大きな流れが いいな と思って (生きる為に戦って 消えていった) 時々読みたくなる ○井上家 ・幻庵 (吉之助) 主人公 ・因淑(虎之介 因徹等) 幻庵の師匠 井上家外藉の服部家 ○本因坊家 ・丈和(松之助) 幻庵の悪敵手 ・元丈(楽山) 本因坊十一世 丈和師匠 ・智策 丈和兄弟子 ○安井家・智得 安井家当主 元丈の好敵手で親友 本因坊には ・四世本因坊 道策 →囲碁史上最高の天才 ・五世本因坊 道知 →名人碁所 ・九世本因坊 察元 →名人碁所で碁界の中興の祖 今回は初めて 本に色分けの線引いて 読んでみた 主人公がわからなくなるので 〜家の○○ とか 同じ世代の人は同じ色 とか 格段に頭に入ってきやすくなった 似た名前や 出世魚みたいに名前が変わる サラッと読める本ではないと わかっていたので ※囲碁の解説も書かれている 本文中に名人の言葉として 大人になって碁を始め 一年で楽しいと思う人は天才 みたいなのがあった 自身は碁の説明を読んでも ほぼわからなかった 優勢 劣勢 勝ち負け..位 整理しながら読んだ 久しぶりに 学生時代の 定期テストとかの 本気の勉強してるような.. 頭の使い方をして ..楽しかった (言葉上手く見つからないけど) 遙昔だけれども 勉強していた時は 辛くしんどい と思っていたけれど 今思うと 集中する事が 楽しかったのかもしれない 必ず答えあったし 答えの無い道 進んでいくって ..凄い事だと思った ・本因坊秀和→因碩(幻庵)の名人碁所を断念させた 丈和十二世→丈策十三世→秀和十四世 名人の力量を持ちながら 名人になれなかった棋士→ 囲碁四哲 ・本因坊玄丈 ・安井仙知(知得) ・井上因碩(幻庵) ・本因坊秀和 秀和の弟子が ・秀策→ヒカルの碁に出てくる ・秀甫→紆余曲折の末 本因坊の名を受け継ぎ 現在まで本因坊(名跡として) の名を繋げる 秀和の碁所(最後のお城碁)を阻止したのが ・松本錦四郎→十三世井上因碩 幻庵の孫弟子 錦四郎一生の傑作 と言われる碁 .....幻庵乗り移りの局 幻庵は碁盤に覆い被さるように亡くなっていて 盛大な葬儀を執り行ったのが 錦四郎 ※この翌年(御城御の後)江戸に 暴しゃ病(コレラ)が流行り 本因坊の内弟子達も多く罹患 跡目立った秀策が看病に献身 ようやく静まった頃 秀策が倒れこの世を去る(34歳) 秀策は全てが最高峰とも言われる 技量を持った棋士と言われているが 名人にはなれなかった これ程の棋士になったのは 囲碁四哲の棋譜を手本として 修行したのもあったかも..
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