ハツカネズミと人間

ハツカネズミと人間

スタインベック
新潮社 (1994年7月1日発売)
ISBN:9784102101087
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作品紹介・あらすじ

一軒の小さな家と農場を持ち、土地のくれるいちばんいいものを食い、ウサギを飼って静かに暮らすーからだも知恵も対照的なのっぽのレニーとちびのジョージ。渡り鳥のような二人の労働者の、ささやかな夢。カリフォルニアの農場を転々として働く男たちの友情、たくましい生命力、そして苛酷な現実と悲劇を、温かいヒューマニズムの眼差しで描いたスタインベックの永遠の名作。

感想・レビュー (1件)

ダークな内容はめったに読まないけど、これは面白かった。私ならあまりに頭の弱い人の世話なんてできない。大人の赤ちゃんのおもりは無理。離れれば自分で好きなように生きられるのに、それをせず、最後、殺される、リンチにその人が合うのを恐れて自分の手で殺すことになるなんて。しかも、相手をいい気持ちにさせ苦しまないように。これは深い愛情なのか?消えてほしくて、自由になりたくてそうしたのかと思ったが、殺そうと思えば、離れようと思えばいままでもできたはず。 偏見や差別の生々しさ。優しさともどかしさがなんとも言えない。いろいろ考えさせられた。

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