作品紹介・あらすじ
男たちは命を賭して穴を穿つ。山に、私の躰の中にーー戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。しかし徳川の支配強化により喜兵衛は生気を失い、ウメは欲望と死の影渦巻く世界にひとり投げ出されて……。生きることの官能を描き切った新境地にして渾身の大河長篇!
感想・レビュー (4件)
12/12読み終わり。とてもとてもよかった。今年1位かも。今まで読んだ千早さんの本とはちょっとテイストが違ったけど、すぐそこまで引き込まれていった。山を逃げて家族と離れ離れになった小さなウメが、幼子から女へと成長し、その中での葛藤や残酷な経験や、育ててくれた喜兵衛やヨキ、後に夫となる隼人、銀山の間歩で働く男たちが本当に素晴らしい描写と文章の表現で…。さすが千早さんという感じ。ほんと読んでよかった!
石見銀山のお話でした。 かなしい、つよいお話でした。
