からだの美

からだの美

小川洋子
文藝春秋 (2023年3月7日発売)
ISBN:9784163916699
本棚登録:18

作品紹介・あらすじ

魂は身体の細部にこそ宿る 隠された美を掬い取り、やわらかに照らし出す。極上の随筆16篇。 イチローの肩、羽生善治の震える中指、ゴリラの背中、高橋大輔の魅惑的な首、ハダカデバネズミのたっぷりとした皮膚のたるみ、貴ノ花のふくらはぎ、赤ん坊の握りこぶしーー身体は秘密に満ちている。 「文藝春秋」大好評連載を書籍化。

感想・レビュー (1件)

随筆集。 「棋士の中指」で『猫を抱いて象と泳ぐ』を、「バレリーナの爪先」で『掌に眠る舞台』を思い、「ハダカデバネズミの皮膚」で小川さんの作品観をまたひとつ知ることができた。「ボート選手の太もも」ではかつて同僚であったボート選手の体躯が蘇り、自らもボートに乗った時の川面を移動しているのに空を飛んでいるような感覚を思い出す。「カタツムリの殻」では『でんでんむしのかなしみ』に対し綴られる小川さんの言葉に引き寄せられ、「赤ん坊の握りこぶし」では生まれやってきた息子をじっと見つめていた日々を懐かしく思い返した。