2025年7月15日
5 野宮薫子 41歳 東京法務局八王子支局勤務 供託官 公務員 不妊治療 元夫 滝田公隆 弁護士 児童相談所でも勤務 自分の家族をいいものだと思えたことが一度もなく 家庭や子供を持ちたくなかった 彼女となら変われるかもと思ったがやはり無理だった 傷ついた子供たちをすくい上げることを自分の使命としたような生き方を弁護士として選んだ 弟 野宮 晴彦 12歳年下 急死 屈託ない笑顔で周りを幸せにするような人 しかし やはり多くの悩みを抱え 味覚障害であることも隠していた 人道支援医療団体で働く事を決め薬剤の知識を生かし役立ちたいと考え会社を辞める決意を固めていた 命の危機に直面するようなこともあるから遺言書を法務局に預けていた 父と母のがんじがらめの愛情からも逃れたかった 弟の恋人 小野寺せつな 頼まれて恋人のふりをしていた 気の合う友人 弟と同じ年同じ誕生日 幼い頃 母が出ていき父と暮らす 家政婦として派遣された斗季子と知り合う 移動教室で留守の日 父が自死 独身で飲食店経営の母方の伯母に引き取られる 専門学校卒業しホテルのレストランに就職 一年前伯母がコロナで亡くなる 本人は 三年前 慢性骨髄性白血病とわかり治療を続け ホテルの勤務が厳しくなり家事代行につく 常磐 斗季子 43歳 男と駆け落ちし双子の娘を産むが 男に逃げられシングルで子育て 家政婦として働き カフネ 家事代行の会社を始める 社長 港航一 晴彦の同僚 営業職 同い年 晴彦の欠勤を心配しマンションを訪れ晴彦の死体を発見 晴彦と愛し合っていたが 公にできるような環境になかったので とりあえず結婚した 晴彦の死は自分のせいではと自暴自棄

カフネ
阿部 暁子