
薄雪
2025年5月20日
三秋縋 いたいのいたいの、とんでゆけ 湯上瑞穂は、小学生の頃から転校を機に日隅霧子と文通をしていた。ところが再会したいという霧子の誘いを断り、文通をやめてしまっていた。大学4年生のときに、親友の進藤を自殺で失い、瑞穂は人生に失望することになる。ある日、霧子に再会したいという手紙を出し、待ち合わせ場所に向かう。しかし、霧子は現れず、やけになり飲酒運転をしていた彼は、少女を轢いてしまう。しかし、その少女は、死の瞬間を「先送り」する能力を持っていた。死ぬまでに10日間の猶予を得たという。ただ、いずれ死んでしまう彼女の手伝いをし、彼女の復讐劇の片棒を担ぐことになる… 筆者の三秋さんも書いていますが、落とし穴に落ちてしまってそこから2度と抜け出せなくなってしまった人々のお話しです。私も、他の人々も物語が大好きで。幸せなお話が好きです。でも、この話はそうじゃない。痛くて辛くてとても苦しい。しかし、そこでもかすかな幸せを人は見出すことができるかもしれない。そんなお話です。 辛い境遇に落ちてしまった人々に送ることば いたいのいたいの、とんでゆけ
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いたいのいたいの、とんでゆけ
三秋 縋
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