ぜんしゅの跫(5)

ぜんしゅの跫(5)

澤村伊智
KADOKAWA (2021年1月22日発売)
ISBN:9784041099568
本棚登録:50

作品紹介・あらすじ

妻が妊娠し、幸せいっぱいの日々を送るサラリーマン・田原秀樹は、ある日、知り合いの娘の結婚式に参列することに。 しかし、新婦の佐川知紗は思わず二度見してしまうほど器量の悪い娘だった。 式の最中、野崎という男性が知紗にある画像を見せたことから、彼女は錯乱し、鼻水を垂らしながら秀樹に縋りつき「お父さん」と呼ぶ。 こんな娘は嫌だーー汗がどっと噴き出た瞬間……。映画「来る」へのアンサー的短編! ーー「鏡」 ...

感想・レビュー (3件)

澤村伊智「ぜんしゅの跫」読了。 ご存知比嘉姉妹シリーズ第5段。段を増すごとに比嘉姉妹の沼にハマっていく。今回は5篇の短編。「鏡」「わたしの町のレイコさん」「鬼のうみたりければ」「赤い学生服の女子」「ぜんしゅの跫」 ほんとこのシリーズ好き。2回目の短編集なんだけど、これまでの登場人物にまた会えるのがすごくいい。 「鏡」はぼぎわんのあいつだし、「私の町のレイコさん」の弥生ちゃんはずうの目の編集長だし、「赤い女子学生」では古市!おまえ古市じゃないか、幸せになってくれようと言った風に。そしてタイトル「ぜんしゅの跫」では琴子の魅力が全開!!てか作者さん絶対映画版の松たか子を意識してるというかパロってるよね。笑。そういうのも含めて大好き。少し心配なのは「鏡」の中で出てきた真琴のこと。大丈夫だよね。このあと大丈夫だよね。あれは鏡の中の話だよね。 とぞわぞわしながら次行ってみよう。 次は「さえづちの眼」。

鬼のうみたりければが特によかった