作品紹介・あらすじ
「知る」ことこそが「生きる」こと
研究対象は動植物、昆虫、キノコ、藻、粘菌から星座、男色、夢に至る、この世界の全て。
博物学者か、生物学者か、民俗学者か、はたまた……。
慶応3年、南方熊楠は和歌山に生まれた。
人並外れた好奇心で少年は山野を駆け巡り、動植物や昆虫を採集。百科事典を抜き書きしては、その内容を諳んじる。洋の東西を問わずあらゆる学問に手を伸ばし、広大無辺の自然と万巻の書物を教師と...
感想・レビュー (1件)
知の巨人として知られる学者、南方熊楠の生涯を描いた作品。 ひたすら純粋に、己の志のままに信じた道を突き進んだ結果、最後に熊楠が見たものとは? 想像以上の熊楠の「てんぎゃん」ぶりには何度となく心振り回されたが、同時に人並み外れた情熱の凄まじさを感じた。 破天荒で型破り…我の思うままに生きるも、かなり波瀾に満ちた人生だったんだなぁ。 今まで読んだ岩井先生の小説とは毛色が全く違う作品だったが、南方熊楠の人間性や苦悩、彼に翻弄される周囲の人々の様子等、著者独自の感性で描かれていた。各章の最後の1文の終わり方も好きだった。
