それを世界と言うんだね

それを世界と言うんだね

綾崎 隼/花譜
ポプラ社 (2023年3月15日発売)
ISBN:9784591177372
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作品紹介・あらすじ

“世界”の謎を解き、命を与えられた意味を知ったとき、ふわりと心がほどけ、温かな涙があふれる傑作! 読者から募集した物語をカンザキイオリが楽曲化! バーチャルシンガー・花譜が歌う「それを世界と言うんだね」を綾崎隼が描く。 ■プロフィール 著・綾崎隼(あやさき・しゅん) 1981年新潟県生まれ。2009年に第16回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞し『蒼空時雨』(MW文庫)でデビュー。「花鳥風月」シ...

感想・レビュー (1件)

少女が目覚めたのは、「物語で不幸になった者」だけが辿り着く「物語管理局」。彼女はそこで、「物語管理官」として、不幸になった登場人物を救っていく。 印象に残ったフレーズ 「物語は人を幸せにする。ただ、作中の登場人物も同じであるとは限らない。主人公が幸福な結末を迎えても、すぐ近くに不幸になってしまった者がいる場合だってある」 私自身も小説が好きなこともあって、この考え方に共感した。自分は主人公の気持ちに共感して幸せを感じていても、その周りもみんな幸せだとは限らない。 みんなを平等に幸せにする物語を作るのは難しいと思う。大体は誰かの不幸があって、その上で他の人の幸せが成り立っているのだから。 でも、それが世界の摂理だと思う。ある時は誰かの不幸の上に自分の幸せがあって、またある時は誰かのために自分の幸せを犠牲にする。そうやって少しずつ妥協しあって生きていくことが大切だと思う。

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