作品紹介・あらすじ
ある晩、夫が急死。これで嫁を卒業できると思いきや、舅姑や謎の女が思惑を抱えて次々押し寄せる。“愛人”への送金、墓問題、介護の重圧……がんじがらめな夏葉子の日々を変えたのは、意外な人物と姻族関係終了届!? 婚姻の枷に苦しむすべての人に贈る、人生逆転小説。『嫁をやめる日』を改題。〈解説・角田龍平〉
感想・レビュー (1件)
妻として嫁として女として、誰もが感じるであろう思いが率直に描かれてる。夫婦でも一生分かり合えないこともあるし、後になって分かることだってある。夫がいなくなった後に分かる真実に何が見えるのかは、当事者が感じたことが真実でしかない。義家族との関係性も、苗字や戸籍に捉われず人として関われればいいのだろうけどなかなかそうもいかないのが現実。息苦しく感じる気持ちもよく分かる。誰もが不安だし誰かに寄りかかりたい気持ちもあって。距離感や温度差を感じながらも人として温かく生きれたら素敵だな。