野心のすすめ

野心のすすめ

林 真理子
講談社 (2013年4月18日発売)
ISBN:9784062882019
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作品紹介・あらすじ

「やってしまったことの後悔は日々小さくなるが、やらなかったことの後悔は日々大きくなる」をモットーとする作家・林真理子。中学時代はいじめられっ子、その後もずっと怠け者だった自分が、なぜ強い野心を持つ人間になったのか。全敗した就職試験、どん底時代を経ての鮮烈なデビュー、その後のバッシングを振り返り、野心まる出しだった過去の自分に少し赤面しながらも、“低め安定”の世の中にあえて「野心」の必要性を説く。 ...

感想・レビュー (1件)

成功者や自己啓発系、ビジネスの本は何か押しつけてくるようで不快だった。自己成長のために読まなければならないと思っていたから読んでいるけど。わかっちゃいるけどできないんだよ、もう遅いんだよ、若い頃にダラダラ過ごしてきたことを責められ、人生丸ごと否定されているかのようにさえ思う。もう手遅れだと。そういう人たちにどうして不快感を抱くのか。この本を読んで気づいた。彼ら彼女達は野心が強いのだ。そして自分のやり方を押しつけてくる、もしくはよかれと思って披露してくる姿勢が上から目線のように見えてしまうのだ。なるほど。相手の悪口を言っているのではない。私がそういう思考の持ち主であると自覚できたということ。そして彼ら彼女達は自身の商品を売るために宣伝しているのである、のぶちんが言うように。ロザン菅さんが言うように、それはその人のたった一部を切り取った物語でしかないということ、事実ではない。菅さんの名言が心に響く。こう捉えると振り回されず読みやすくなった。