オレたち花のバブル組

オレたち花のバブル組

池井戸潤
文藝春秋 (2010年12月10日発売)
ISBN:9784167728045
本棚登録:183

作品紹介・あらすじ

「バブル入社組」世代の苦悩と闘いを鮮やかに描く。巨額損失を出した一族経営の老舗ホテルの再建を押し付けられた、東京中央銀行の半沢直樹。銀行内部の見えざる敵の暗躍、金融庁の「最強のボスキャラ」との対決、出向先での執拗ないじめ。四面楚歌の状況で、絶対に負けられない男達の一発逆転はあるのか。

感想・レビュー (2件)

銀行には一つのまやかしがあるような気が、半沢にはしていた。それは、あたかもこの銀行という組織だけが全てであると錯覚させるまやかしだ。それに根ざすものはエリート意識だだたり選民思想だったりするのだろうが、そのどれもが滑稽だと半沢は思う。銀行から離れたとしても、全く問題なく人は生きていける。銀行だけが全てではない。目の前の人事一つで全てが決まるわけでは決してなく、人生というものは結局のところ自分で切り拓くものである。p.344 まさにその通り!!銀行内部を知った者に言えるセリフ。

銀行内部、不正を暴く逆転劇が気持ちいい