作品紹介・あらすじ
あるパーティで出会った、冴えない男ストリックランド。ロンドンで、仕事、家庭と何不自由ない暮らしを送っていた彼がある日、忽然と行方をくらませたという。パリで再会した彼の口から真相を聞いたとき、私は耳を疑った。四十をすぎた男が、すべてを捨てて挑んだこととはーー。ある天才画家の情熱の生涯を描き、正気と狂気が混在する人間の本質に迫る、歴史的大ベストセラーの新訳。
感想・レビュー (1件)
さすがは歴史的名作。話の推進力、ストーリーを転がしていく力がすごいと思った。筒井康隆の『短編小説講義』でチェーホフと比較されていたが、短篇はチェーホフの方が自然にかつ内奥に届いてきた。モームの短篇はオチを付けて読者を感心させようという下心が見えたが、短篇より中編の方が物語のモメンタムが重みをだんだんと増していくので断然良い。