作品紹介・あらすじ
地方生まれの美紀と東京生まれの華子。
アラサー女子たちの葛藤と成長を描く、山内マリコの傑作長編!
「苦労してないって、人としてダメですよね」--東京生まれの箱入り娘、華子。
「自分は、彼らの世界からあまりにも遠い、辺鄙な場所に生まれ、ただわけもわからず上京してきた、愚かでなにも持たない、まったくの部外者なのだ」--地方生まれ東京在住OL、美紀。
東京生まれの華子は、箱入り娘として何不自由なく...
感想・レビュー (2件)
生まれも育ちも東京の、結婚願望にとらわれている良家の女の子と、地方から上京して文字通り1人でどうにか生きてきた女の子の話。それぞれの人生にフォーカスするシーンが多く、二人の絡みは想像以上に少なかったが、対比させられることで土地柄や経済的な格差がとてもリアルに感じられた。最後主人公は離婚を通して自分の足で立って生きていくが、それまでがあまりにも周りの価値観に合わせて生きてきた人生だったから、この先もそれを貫けるのかは気になる(笑)あとは地方からきたもう一人の主人公に幸あれ!と思った。
2022/5/30