作品紹介・あらすじ
直木賞受賞第一作。
装蹄師の平野敬は北海道の浦河で養老牧場を営んでいる。牧場は幼馴染の和泉亮介の両親が所有していたものだったが、騎手だった亮介が覚せい剤所持で刑務所に入ったこともあり譲り受けた。敬が注目するのは栗木牧場生産の尾花栗毛馬・エゴンウレア。以前装蹄したことがあり、その筋肉に触れた瞬間、超一流の資質を秘めた馬だと確信していた。だが気性が荒く、プライドも高い馬で調教に手を焼いていて、今まで...
感想・レビュー (2件)
人気馬・ステイゴールドをモデルにした、馬を愛する者たちの感動巨編。競馬用語の解説もさり気なく盛り込まれ、競馬初心者にも優しい小説。競馬に詳しければモデルとなった馬や人がわかって、より楽しめる。
産馬で名高い日高の浦河町で育成牧場を営む平野敬は、元々、騎手を目指し、今は装蹄師として働く。幼馴染の和泉亮介は一流騎手として活躍したが覚醒剤所持で服役し出所後、敬の斡旋で馬乗りとして調教の手伝いをする。隣の栗木牧場で育てたエゴンウレアは力はあるが癖が強くなかなか勝利できない。そんな馬にそれぞれの想いをかけ、G1を制覇するまでの話。獣医師、藤澤敬子が知った不正行為を温情で見逃してあげた為、逆にヤクザから脅迫され、そのヤクザと対峙している最中に大地震が起きて助かり敬子の家で暫く暮らす。
