作品紹介・あらすじ
マッサージ店で勤務する柳田譲、44歳、独身。傷つきやすく人付き合いが苦手な彼の心を迷惑な客や俗悪な同僚、老いた母や義父が削り取っていく。自分が暴発してしまうまえに自死することだけが希望となった柳田をさらに世界の図らざる悪意が翻弄するーー。
太宰治『人間失格』を読んで、作家を目指した著者が送る令和の『人間失格』、第39回太宰治賞受賞作が待望の文庫化！
巻末対談 西村亨×町田康
感想・レビュー (1件)
死にたい、苦しまず人に迷惑をかけず死にたいという人。そのわりに他人に期待し腹をたてる。そして破滅へ向かう。途中に様々な救いがあるのにうまく受け取れない。こんに人が沢山いるかと思うと気が重くなる。