国道沿いで、だいじょうぶ100回

国道沿いで、だいじょうぶ100回

岸田 奈美
小学館 (2024年5月29日発売)
ISBN:9784093878432
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作品紹介・あらすじ

なんだか「だいじょうぶ」な気持ちになる本 近くにいる人を見つめて抱きしめる日々こそが、 世界を慈しむことだって確信した。 奈美さんはそういうための力を持ちすぎている。 ーー河合優実さん 大丈夫な家族と大丈夫じゃない日々を、 笑いと涙と他者への想像力とともに軽やかな筆致でつづる自伝エッセイ。 令和のホームドラマとして話題の連続ドラマ 『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』 (...

感想・レビュー (2件)

・止まらなさずに読み進めてしまう作品。 著書の岸田奈美さんという人柄がとても感じられるエッセイで、僕はこの人の人柄にとても好印象をもっている。自分にはない、全力で良いことも悪いことも、幸運も不幸も立ち向かう精神力に惹かれている。 ・「大丈夫」を「だいじょうぶ」にしているのもいい。テキトウに受け流すんじゃなく、戦っていればそのうちなんとかなる、という意味なのかな。負けたっていいけど逃げてない、無視してないところが好きだ。 ・自分の言葉を書くのはとても難しい。感想とか意見を求められた時に「凄い」とか「やばい」っていう全然伝わらない言葉しか表現方法がない。自分の言葉で誰かに伝えられる力は、会ったことがない人でも「話してみたいなー」とか「こんな人になりたいな」って憧れを抱かせることができるんだな。いいな。作品を作ること、そういうのは僕には出来ないと、芸術と呼べる殆どのものから遠ざかってきているけど、エッセイはやってみたいな、と思った。自分の感じたことが、誰かの心に響くってすごく嬉しいんだろう。それを直接言われたらどんなに嬉しいんだろう。「儀式」という言葉が作品に出てくるけど、「儀式」の捉え方が、その人にとって「拘り」ではなく「絶対に脅かされたくない好行為」として、葬式とかそういう場面だけでなく、本当に近くにある事を感じることが出来た。 ・自分の言葉ってなんだろう。どうしたら僕らしいと感じて貰えるだろう。妻や子供達にも残せるかな?誰かに伝わるかな?飾らない自分らしさを見つめ直すところかな始めてみよう。

相変わらず岸田さんの文章は楽しい。