わたしの嫌いな桃源郷

わたしの嫌いな桃源郷

初谷むい
本棚登録:2
書肆侃侃房 (2022年5月12日発売)
ISBN:9784863855199

レビュー (1件)

P21 発音のできない名前がぼくらにはあって抱きしめ合うとき頭でわかる P24 轟音をぼんやり聞いて電車だって気づいて考えてたこと忘れてしまう P31 よく知って、もっと嫌いや好きになるよ 感情に捧げる価値があるうちに P40 夏にぬいぐるみは暑いけどあたたかいから一緒にいたわけじゃない ね? P91 夢の中で聞いたから本当は音ですらないのだけど、あなたの声 P100 電話すれば出るだろうけど 電話をすればあなたの声がするだろうけど P107 終点が最寄りの駅で、いつもわたしはとりのこされるばかりなんだよ P108 その顔じゃまぶしいのかわたしを好きなのかわからない夜の自販機の前 P134 爪切りを貸したら爪と爪が混ざる爪切りの中 永く 生きてね P136 走馬灯に出てほしいけど出てこないという出かたもあるよ なにそれ! P138 またね 目を瞑れば話したいことなんて皆嘘になるだろうけど また 『爪切りを貸したら…』が一番好きかも  一緒にいることが当たり前になってきた生活と、ふっと有限に気づいたときの、遠のく感じとそれでも自分のために祈らざるをえないところが切実で好きだ 第一歌集を読めばまた違うことを感じるだろうし、(リズムに)慣れていないのもあると思うけど まっすぐとも違う、し、うまく今の自分では通しては好きになれなかった なんとなく見たことがある気になるのもちょっと(自分が)嫌になって、読み通すのにけっこう疲れてしまった 甘いっぽい単語の連続が苦手なのかとか、愛・どかん、みたいなのが苦手なのかとか考えたけど、その要素があっても大好きな人はいるのでほんとに今合わないだけなのかもしれん

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