知識構成型ジグソー法による数学授業

知識構成型ジグソー法による数学授業

飯窪真也/齊藤萌木
明治図書出版 (2017年3月1日発売)
ISBN:9784182094101
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作品紹介・あらすじ

本書は、「知識構成型ジグソー法」というひとつの授業手法を用いて、対話を通じて一人ひとりが自分なりに考えを見直し、理解を深めていくような学び(=協調学習)を引き起こす授業づくりについてまとめたものである。

感想・レビュー (1件)

社会科教育の授業でジグソー法について批判的な検討をしていたが、そもそもジグソー法についての理解がなかったため読んだ。 ジグソー法が従来のグループ学習と異なる点は、一人一人が自分の与えられた資料を解釈して、考えを伝えやすいという点だ。資料について理解が及ばなかった場合も、教え合いの活動が生まれるし、理解していても説明できない場合にも、解釈の伝え合いの活動が生まれる。 ただし、ジグソー法を行う際には、主題を駆動質問とする必要があると思うし、これを社会科に置き換えられるかと言われると、「与えられた思考をもとに問題解決をする」というやり方が引っかかる場合も少なくない。ただし、生徒の理解度や、主題によっては効果的に生かせるだろう。 ジグソー法についてだけでなく、生徒との接し方についても勉強になった。自分にとっての常識が生徒に通用しない場合があること、そして、その問題を乗り越えるためには、補助発問を工夫すること、そして、生徒同士の教え合いが、先生ー生徒の場合よりも工夫して説明しようとすることなど、これからの指導技術に活かせそうな学びを得た。、