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2022年11月27日
初めて読んだときは読みにくいと思って半ばでやめてしまったけど、今読んだら結構面白いのとぎりぎりの狂いみたいなのがあって良かった。 白鳥の子をかばふため家鴨等に棒ふりあげるこどもでありき われの眼のうしろに燃ゆるあをい火よ誰知るものもなく明日となる ☆壁にかけた鏡にうつるわが室に六年ほどは見とれてすぎぬ ☆今日われはまはだかで電車にのりてゐき誰知るものもなく降りて来ぬ カツフエエを飲まねばならぬとわれいはぬわれは珈琲でかた眼失くした ☆われのほかまだ誰も知らぬすばらしきわれを信じてわらはせてゐる ☆片づけてもかたづけてもつひに気に入らぬ部屋のまんなかでくらくらとなる かなしみにひびが入つてはと眼も口も耳も閉ぢでゐた十八なりき
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シネマ復刻版
石川信雄(1908-1964)
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