トヨタ 中国の怪物 豊田章男を社長にした男

トヨタ 中国の怪物 豊田章男を社長にした男

児玉博
文藝春秋 (2024年2月7日発売)
ISBN:9784163918051
本棚登録:11

作品紹介・あらすじ

トヨタ最大の秘密を知る男の「告白」 企業人の“業”を描く児玉博さんの今作は、トヨタの中国事務所総代表だった服部悦雄氏が主人公です。服部氏は、「低迷していたトヨタの中国市場を大転換させた立役者」であり、「トヨタを世界一にした社長、奥田碩を誰よりも知る男」であり、何より「豊田家の御曹司、豊田章男を社長にした男」として、自動車業界では知る人ぞ知る人物です。トヨタをモデルにしたベストセラー小説『トヨト...

感想・レビュー (1件)

服部悦雄氏のインタビューが出発点のルポなので、トヨタの内部事情については相当のバイアスがかかっている。トヨタについてのルポとしてはぎりぎり及第点というところ。 この本の価値は偏に、服部悦雄という稀有な経歴の男を紹介したところにある。 留用は知っていたし、その拘束期間が思いの外長かったことも知っていたが、まさか文化大革命までそのまま留まっていた留用者家族がいたとは思わなかった。 中国国籍を持たない者の生きづらさは、残留孤児とは全く種類が違うのだということにはっとする。 個人的には、もう少し丁寧に服部氏の家族について掘り下げてほしかった。彼の幼少期に少なくない影響を与えたであろう兄がいつの間にか死んでいてびっくりした。 久々に『中国人として育った私』を読み返したくなった。