作品紹介・あらすじ
2019年度「全米図書賞」翻訳部門、2020年度「英国ブッカー国際賞」最終候補作。『博士の愛した数式』など数々の話題作で知られる著者が描く、澄明に描く人間の哀しみ。記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。人は何をなくしたのかさえ思い出せない。何かをなくした小説ばかり書いているわたしも、言葉を、自分自身を確実に失っていった。有機物であることの人間の哀しみを澄んだまなざしで見つめ、空無への願望を、...
感想・レビュー (1件)
系子さんの職場の男の子おすすめ。なんか不思議な話。秘密警察が何を意図しているのかわからないけど、段々に消滅していく。小説、薔薇、などから最後は左手、左足、そしてとうとう声だけになって消える。消滅したものへの執着が残らないところが特徴で、決して悲しくない。自分で書いた小説のタイプライターに声を吸わせて最後は男に時計塔の上に閉じ込められる話と絶妙にリンク。すごい!