チェリーネネ🍒

2024年12月13日

「普通の人」なんて誰もいない。みんな、誰かにとっては特別で、誰かにとって救いの人なのだ。 印象に残ったフレーズ 「でも、辞める時にあんな大きなケーキを焼いてくれる人も、梨木さんみたいに気にかけてくれる人も、なかなかいないですよね」 主人公梨木がバイトをする店にやってきた後輩バイトの常盤。誰にも心を開かず、常に無表情だった。 そんな常盤が、次なる第一歩のためにバイトを辞める時に言った言葉。 店長の大竹は、人に優しく接したいのに言葉や態度はすこぶる悪い。梨木は、自分には何も取り柄がなく、平凡だと思っている。でも、常盤にとっては、大切なバイト仲間で、印象に残る人物なのだ。 自分では「特別」だと思えなくても、誰かにとっては間違いなく「特別」な存在なのだ。それに気づけただけで、こころがホッと明るくなる気がした。

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掬えば手には

掬えば手には

瀬尾 まいこ

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