まいまいつぶろ

まいまいつぶろ

村木嵐
幻冬舎 (2023年5月24日発売)
ISBN:9784344041165
本棚登録:97

作品紹介・あらすじ

暗愚と疎まれた将軍の、比類なき深謀遠慮に迫る。口が回らず誰にも言葉が届かない、歩いた後には尿を引きずった跡が残り、その姿から「まいまいつぶろ(カタツムリ)と呼ばれ馬鹿にされた君主。第九代将軍・徳川家重。しかし、幕府の財政状況改善のため宝暦治水工事を命じ、田沼意次を抜擢した男は、本当に暗愚だったのかーー? 廃嫡を噂される若君と後ろ盾のない小姓、二人の孤独な戦いが始まった。

感想・レビュー (5件)

吉宗の子である家重は障害をもって生まれた。 彼の口となって、言いたいことを伝える務めをしていた付き人の話。 家重はしゃべれなくてもりっぱな将軍だった。妻や通訳の優しさに、心温まる気持ちになれた。

カタツムリと呼ばれた9代将軍徳川家重の口代り役大岡忠光との話し

将軍家重の生い立ち如何に大変な思いで将軍になつたか

言葉が話せず体が不自由で病で失禁し続ける嫡男家重、弟を押す老中達に蔑まれる。そこに家重の言葉を解する大岡忠光が現れ近習となり家重がいかにして、九代将軍を襲名しつゆくのか、家重と忠光の二人三脚の、壮絶なたたかいの物語 感動するほんでした。