死にがいを求めて生きているの

死にがいを求めて生きているの

朝井リョウ
中央公論新社
ISBN:9784120051715
本棚登録:137

作品紹介・あらすじ

誰とも比べなくていい。 そう囁かれたはずの世界は こんなにも苦しいーー 「お前は、価値のある人間なの?」 朝井リョウが放つ、“平成”を生きる若者たちが背負った自滅と祈りの物語 植物状態のまま病院で眠る智也と、献身的に見守る雄介。 二人の間に横たわる“歪な真実”とは? 毎日の繰り返しに倦んだ看護士、クラスで浮かないよう立ち回る転校生、注目を浴びようともがく大学生、時代に取り残され...

感想・レビュー (2件)

読み応え充分

朝井リョウさんとは同世代なので、若者の描写がすごくリアルに感じられ、故に読んでいてとても痛い気持ちになります…。自分達が若い頃なんとなく感じていたことをここまで言語化できるのって本当にすごいです。 アヤナのところとか、ヨシキのところのか、読んでいて、自分の若い頃のイタイタしさとか思い出してああ〜って気持ちになりながら読みました…。 最初に看護師さんのエピソードもってきたところが秀逸すぎて…最初にあれを読まされたら、「あー、友達想いのいい人なんだな…」っていう気持ちになると思うんです。そこからのエピソードの雄介がだいぶ「友達想いのいい人」のイメージと違って、??となりながら、どこで変わっていくんだろう…と読み進めていくと、まさかの……で本当に唖然とするというか…