作品紹介・あらすじ
人間に尽くす精巧なアンドロイド“ドール”との結婚という阿部孝嗣の夢は、人を模したドールの製造が禁止された大学時代に潰えた。けれど三十八歳になった今も愛は変わらず、独身で童貞を貫いている。ある日、阿部は家業のレストランの常連客から、存在自体が罪となる美しい裏ドールを託される。彼の名は高嶺。無愛想で反抗的というドールにあるまじき彼の態度を不思議に思いながらも、憧れの存在との同居生活に阿部は胸をときめか...
感想・レビュー (1件)
#ショートケーキの苺にはさわらないで(本編) #2119 9 29(続編) #凪良ゆう 積み本読書 物語とタイトルがどう交わるのか興味がありました。結果は、ぜひ自分の目で見届けて欲しい。 アンドロイド大好きー!なのですが、正直『ショートケーキ〜』は、背景や主人公の南里にハマれなくて、私は最後まで閉塞感から抜け出せなかった。 特に日本との繋がりを手放してしまったのはもったいなかったなあ。 このモヤモヤを癒してくれたのが、大学仲間の阿部ちんのスピンオフ『2119』です。二作目の方が心情に共感ができて面白かった。 本書はドール製造禁止となった後の阿部ちんの愛の一代記となっています。 特に旧型ドール達の状況をちゃんと知ることで、弱いドールとどう生きるか、レストランを舞台に人々の交流が描かれています。 私はてっきりドールの寿命は200年以上かと想像していました。でも、スピンオフで酷使された旧型ドールは違うみたいだと…だんだんと分かってきました。ラストも気に入っています。 ✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡✡ ちなみに『ショートケーキの苺にはさわらないで』がハマらなかった理由は、 日本社会のダメっぷり…。戦争の危機的状態にドールを戦場に送り出し、労働力としての価値ばかりが重要視される背景に嫌な気分になったのです。その当時の先生なりの社会的課題やメッセージなのだと思います。 物語後半は2人の天才科学者の登場、さらにもう一つ仕掛けがありましたが、楽しいような、悲しいようなラストでした。