らいか
らいか

2025年4月13日

講談社「Story for you」読了。 コロナ全盛の時期にwebサイトに公開された 、62名の作家による短編集。1人あたり約3ページのとてもとても短いお話。この62名の中に大好きな作家さん達がいたのでそれを目的に購入。全体的にコロナの全盛期の時期に執筆されたとあって、内容はそれを扱ったものが多かった。 特に好きだったお話から少しだけ感想を。 浜口倫太郎『憧れのファーストキス』 「残像でいける!」は名台詞。いけねえよ。 阿部智里『祖母の衣桁』 「突然突風が吹いた」という一文からの表現が素晴らしく、主人公と一緒に飲み込まれた。 三津田信三『友だちの家の離れ』 3ページでしっかりホラー。ゾワリとする。怖い。 高田大介『鍵』 図書館の魔女シリーズを読んでるものには、くぅっ!!って言いたくなるお話だが、全く知らない人からするとなんのことやら全くわからないだろうなと。ほんの数ページだけだけど、あの2人に会えて嬉しい。 森見登美彦『花火』 別格。このページ数で、不思議さ、怖さ、懐かしさ、色んなものが含まれてる。文章のリズムと今ってなぜだか泣きそうになった。大好きだ。胸が締め付けられる。なんだこれ、たった3ページだぞ。なんだこれ。

Story for you

Story for you

講談社

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