作品紹介・あらすじ
主人公の竹脇正一(まさかず)は、昭和26(1951)年生まれの65歳。商社マンとして定年を迎えたが、送別会の帰りに地下鉄の車内で倒れ、集中治療室に運びこまれた。
同期入社で今や社長となった堀田憲雄の嘆き、妻・節子や娘婿の大野武志の心配、幼なじみの大工の棟梁・永山徹の思いをよそに、竹脇の意識は戻らない。彼らを見守る看護師・児島直子は、竹脇と通勤電車で20年来の顔なじみでもあった。
一方で、竹脇本人...
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