花

風の向くまま流れついた越後の尼瀬。「やつを殺っておくれよ」日本一の盗賊霞一味の首魁丑松の情婦おきくから潤んだ瞳で頼まれる。賞金三百両が懸けられた伊坂八郎兵衛の首を狙い、次々襲い来る刺客たち。さらには死神と綽名される悪党が控えているとの噂あり。丑松を追って魚沼から善光寺街道に抜け、中山道板橋宿へと向かう八郎兵衛。その先には“七曲がりの罠”が仕掛けられていた…！