犯人は牧子
平成初期、という時代を飲み込むのに時間がかかった。 自分が赤ん坊の頃の流行語やら物心ついた頃には廃れていた単語が出てくるのが面倒くさい。一々スマホで調べる羽目に。 これでは樋口一葉の「たけくらべ」を古典の教科書片手に読んだ友人に失笑されてしまう。 主人公とも作者とも同性だが、絶妙な噛み合わなさを感じた。 主人公の大胆さと勇敢さは認めるが、準備不足で無計画、行き当たりばったりに感じる節もあった。